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電気治療の効果・種類と当院のリハビリテーションでの活用例

【電気治療とは】

皆さんも、どこかで「電気治療」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?

リハビリテーションの中では、物理療法の一部として一般的に用いられています。

電気治療は様々な効果があり、痛みの制御、筋力増強に対して大変有効です。

 

身体を痛がる女性のイラスト

 

最近では、家庭用治療器も一般的なものとなり、ディスカウントストアやTVショッピング等で見かけることも珍しくなくなっています。

 

もちろん当院にも電気治療器はございます!

ただ、電気治療といっても何に効くのか?どんな種類があるのか?痛くないの?などわかりにくい点もあると思います。今回は、「電気治療」の解説と当院にある電気治療器のご紹介をします。

 

人間の細胞は、その一つ一つが電気を帯びています。意識的に身体を動かすために筋肉を収縮させる、痛み、触覚、温度を感じるなど神経を介して成立する人間の機能は、様々な形で電気が関わっています。この人体の性質を利用し、外部から電流を流し症状の改善を図る治療方法が電気治療です。

 

電気治療の歴史は古く、古代ギリシア、古代ローマ時代には、痛みの緩和のためにシビレエイが発する電気を利用していたという記録が残っているそうです。

どうやら、昔から経験的に人間は、痛みには電気が効くということを知っていたようです。

 

【電気治療の効果】

近代の医療においても電気治療は痛みの治療として用いられるようになりました。

その後、さらに様々な研究、技術革新が進み、今日では痛み以外にも、幅広く治療に用いられるようになっています。以下に、リハビリテーションで用いられる電気治療による効果を示します。

 

・疼痛軽減

・筋機能改善

・創傷治癒促進

・浮腫、腫脹改善

 

これらの効果を求めた電気治療は単純に電流を流せば良いというものではなく、それぞれ目的に応じた電流の種類、強さ、電極の位置の選択が必要となります。

 

【電気治療の種類】

・TENS(経皮的電気刺激療法)

鎮痛を目的に、神経に刺激を与える治療法です。一般に低周波治療はTENSのことを指しています。家庭用にも広く出回っているタイプです。低周波は痛みに対して有効ですが、その特性から皮膚の抵抗が高く、皮膚に電気的な痛みを感じやすいという欠点もあります。

 

・NMES(神経筋電気刺激法)

筋肉の機能改善のために用いられます。外部からの電気刺激により、目的の筋肉を収縮させることで筋力強化を図るものです。こちらも家庭用商品が多く流通しています。リハビリテーションにおいては古くから利用されており、怪我や手術後、あるいは末梢神経損傷等の理由で筋力が発揮しにくくなっている場合に用います。EMSの名称の方が一般的です。

 

また、最近ではスポーツ、美容等の医療目的以外でも広く用いられています。サッカーのクリスティアーノ・ロナウド選手のCMで流行ったSIXPADもEMSの一種です。

 

以前は整形外科分野中心に用いられてきたNMESですが、最近では脳血管障害等の中枢神経麻痺に対しても、一般的に用いられるようになってきています。

 

・微弱電流療法(マイクロカレント療法)

生き物が皮膚や筋肉等の組織を損傷すると、損傷電流というものが周囲に流れます。損傷電流が組織の修復に重要な役割を果たしていることがわかっています。微弱電流療法は、外から電気刺激を加えることで、組織の修復を細胞レベルで促進する目的で行われます。名前の通り微弱な電流であるため、流れていてもほとんど感じることはないレベルです。医療現場以外でも、スポーツ選手のコンディショニングとしても用いられています。

 

・干渉電流刺激療法

2つ以上の異なる電流同士が、ぶつかると互いに干渉し新しい別の電流が生まれます。これを応用したものが干渉電流刺激療法です。中周波という皮膚抵抗が少ない電流を用いており、低周波に比べ皮膚の痛みを感じにくく深い組織まで作用させられることが特徴です。

 

・高電圧電気刺激療法(Hi-Volt療法)

痛みの改善、筋出力アップ、創傷治癒、浮腫の改善等幅広く応用目的に行われる治療法です。この治療法の特性は、電流を作用させる深さにあり、高電圧を通常の低周波、中周波よりもさらに深部まで作用させることが可能です。

 

また当院では主に痛みの改善に使われていますが、創傷治癒、浮腫の改善にも高い効果を示すことが研究によって明らかになっています。

 

名前だけ聞くと、何となく怖い感じもしますが、短い時間の中で高電圧を瞬間的に流して、止まって、また瞬間的に流してということを繰り返しているため、不快な刺激感が少ないことも特徴となっています。

 

ここまで、一般的な電気治療について解説しました。

治療法の研究、機器の開発は日々進歩しており、ここで紹介した以外の治療法や複数の方法を組み合わせた方法も多数あります。

当院では、Hi-Volt+マイクロカレントやHi-Volt+超音波を組み合わせたプログラムを多くの患者様に実施しています。

 

【当院の治療機器の紹介】

最後に当院で活躍している伊藤超短波株式会社の治療機器をご紹介したいと思います。

伊藤超短波は医療機関だけでなく、様々なアスリート、スポーツチームのサポートしている企業です。HPのリンクを貼っておきますので、ご興味ある方はご覧ください。

 

http://ito-sports-project.com/

 

ES-4000

Hi-Voltage、マイクロカレント、EMSの3種類の電気刺激を与えられる優れものです!

 

電気治療器

膝の電気治療をしている男性

 

SPURGE

TENS、EMS、マイクロカレントの3種類の電気刺激を出すことが出来ます。コンパクトで

持ち運び可能なサイズなので、当院では訪問リハビリテーションでも活躍しています!

 

小型電気治療器

 

参考文献

EBM物理療法第3版 Michelle H.Cameron 原著 渡部一郎 訳 医歯薬出版株式会社

コンディショニング・ケアのための物理療法実践マニュアル 川口浩太郎 編 文光堂

 

横山医院 理学療法士  明樂 豪

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