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股関節の症状|横山医院|保土ヶ谷の整形外科・リハビリ・内科・在宅医療

股関節の症状

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股関節の症状Crotch

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そけい部やお尻の痛み、歩行開始時や体重をかけたときの痛み、曲げにくいなど

原因と病態

肥満の方、股関節に負担がかかるスポーツをされている方、肉体労働を長期間続けている方などに多いのが特徴です。
また、生まれつき骨の形に異常がある(女性に多い)と痛みが出てくることがあります。

治療方法

薬物療法やストレッチや筋力トレーニングなどの運動療法をおこないます。
股関節周りの筋肉を鍛えていくことが大切です。杖を使用するなど、関節に負担をかけないようにすることもあります。

代表的な疾患

変形性股関節症

変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、変形して痛みや機能障害を引き起こす疾患です。通常、加齢や関節の過度な使用によって進行します。

原因と病態
股関節の軟骨がすり減り摩擦が増加すると軟骨が劣化します。これが主な原因であり、軟骨の損傷によって骨同士が直接接触し、炎症を引き起こします。
特に骨盤側の受け皿(臼蓋)が生まれつき浅いと変形性股関節症を発症しやすくなります。その他過体重、外傷が原因とされています。
診断
診断は症状や身体所見、レントゲン検査が一般的に使用されます。レントゲンでは関節の隙間が狭くなったり、骨のとげ(骨棘)や骨嚢胞を形成したりします。
予防と治療
まずは保存的な治療を行います。薬物療法(痛みや炎症の管理)、注射療法、物理療法(運動療法やストレッチ)、体重管理、リハビリテーションを行います。
変性が強く保存的治療で効果がない場合は手術を行います。
大腿骨頭壊死

大腿骨頭壊死は、大腿骨の上端に位置する骨頭(股関節の球状の部分)が壊死する状態を指します。何かしらの原因で血液の循環が阻害され、骨組織が壊死してしまいます。壊死が進行すると、骨の構造が崩れ、股関節の機能が障害されることがあります。

原因と病態
股関節や大腿部の痛みが生じます。痛みは活動時や体重をかけるときに特に悪化することがあります。主な原因にステロイドの使用やアルコール多量摂取などがあげられますが、明らかな原因がはっきりしないこともあります。
診断
大腿骨頭壊死の診断には、X線検査、MRIなどの画像検査が使用されます。
予防と治療
治療は、症状の軽減や進行の防止を目的として行われます。保存的な治療法には、薬物療法(痛みや炎症の管理)、物理療法(リハビリテーション)、運動制限、補助具の使用などが含まれます。
しかし、変性が進行し痛みが強い場合や、壊死の範囲が広い場合などは手術を選択することがあります。
大腿骨近位部骨折

大腿骨近位部骨折は、大腿骨(太ももの骨)の上端に位置する部分が骨折した状態です。

原因と病態
通常、骨粗鬆症のある高齢者に多く見られます。主な原因は、加齢に伴う骨密度の低下や筋力の低下、転倒や事故などの外傷が挙げられます。また、骨粗鬆症や骨折の既往歴を持つ人、運動不足や栄養不良の人もリスクが高いです。
ご高齢な方が発症することが多いのですが、多くは手術適応となり入院が必要になります。
診断
大腿骨近位部骨折の診断には、特徴的な肢位や少しでも動かすと痛みが誘発されたりである程度診断可能ですが、レントゲン検査で確定していきます。レントゲンでもわかりにくいときはMRI検査を追加します。
予防と治療
治療には、骨折の種類や骨折の位置、患者の年齢や健康状態などを考慮していきますが、手術をしないとその後歩行困難となってしまうので、基本的には手術が必要になることが多い疾患です。
一度骨折してしまった方は反対側の大腿骨近位部を骨折するリスクが非常に上昇するため、骨折予防には骨粗鬆症の治療が必須となります。
股関節唇損傷

股関節唇は股関節の骨盤側の受け皿のくぼんでいる部分(臼蓋)の周囲にまとわりついているリング状の軟骨でできた組織で、大腿骨側の球状の部分(大腿骨頭)を包み込んでいます。股関節の安定化と衝撃吸収の役割を担っています。股関節唇が損傷すると股関節が不安定になり、負担がかかりやすくなるため変形性股関節症の原因となります。
股関節唇が損傷すると鼠径部・臀部・転子部(股関節の外側)の痛みが出現します。特に長時間の立位・座位で痛くなります。また、股関節が抜けそうになる・詰まる感じ・引っかかる感じなどの症状が出現することもあります。

原因と病態
股関節唇は主にサッカー、バレエ、ランニングなどのスポーツで損傷することがあります。ちょっとした外傷が原因のこともあります。またうまれつき股関節の臼蓋が浅い場合や大腿骨側の形態異常(大腿骨インピンジメント症候群のカムタイプ)があると、股関節唇を損傷しやすくなると言われています。
診断
股関節唇損傷の診断には、症状の詳細な評価・身体所見、画像検査ではレントゲンで臼蓋形成不全や変性の有無を確認し、股関節唇の直接的な診断はMRIで特殊な撮影方法を用いて診断していきます。
予防と治療
股関節唇損傷の治療は痛み止めの内服・外用、エコーガイド下に股関節内注射、リハビリテーションなどがあります。また日常生活動作でも股関節を深く曲げたり、胡坐をかくような姿勢を避けたりすることも重要です。
リハビリテーションでは股関節周囲や体幹の筋力改善、股関節周囲の柔軟性改善などを指導していきます。
このような治療をしても改善がない場合は股関節鏡での手術が必要になることもあります。
グロインペイン症候群(鼠径部痛症候群)

グロインとは足の付け根を意味する英語です。グロインペイン症候群はスポーツ障害の一つで、鼠径部や太ももの内側、下腹部あたりに痛みや圧痛、不快感が出る疾患です。特に運動時に出現することが多いです。

原因と病態
スポーツ活動、特にサッカー、ラクロス、ダンス、陸上、アメフト、ラグビーなどの競技で出現しやすいとされています。股関節の可動域低下、股関節や体幹筋力の低下に伴う不安定性、体幹~下肢にかけての協調性の低下が原因とされています。また、下肢にケガをした既往がある方は、それをかばってグロインペインを発症することが多くなります。
明確な原因が特定できなかったため“症候群”とされていましたが、内転筋や腸腰筋などの筋肉や、恥骨、関節唇、股関節インピンジメント症候群が原因であることが分かってきました。
診断
鼠径部痛症候群の診断には、詳細な症状の評価、身体所見、画像検査(レントゲン、超音波検査、MRIなど)が行われることがあります。
とくにMRIでは筋肉の微細な損傷、恥骨の骨折、関節唇損傷などが評価可能なので、グロインペイン症候群に有用な検査です。
予防と治療
グロインペイン症候群の治療は、痛みが強い場合は安静が必要になります。リハビリテーションが非常に重要で、グロインペイン症候群を引き起こした原因を同定し、それに対する治療をする必要があります。
単純性股関節炎

単純性股関節炎は学童期(3~10歳)に発症することが多く、女の子よりも男の子に多くみられます。日常よく見られる疾患で、珍しい疾患ではありません。何かしらの原因で発症し、一過性に股関節内に炎症を起こします。
股関節痛がメインですが大腿部~膝が痛いと訴えるお子さんもいます。

原因と病態
股関節や大腿部~膝あたりに痛みが生じます。ウイルス感染や過度な負荷、急な成長による影響などが原因として考えられています。これらの原因が引き金になり股関節に炎症を起こします。
診断
X線検査で特に問題がみられなければエコー検査を行い、関節内水腫があるかどうかを確認します。また、他の疾患との鑑別を行うためにMRI検査を行うこともあります。
単純性股関節炎は鑑別診断が非常に重要な疾患です。熱が高い・痛みが強い場合は化膿性股関節炎を疑い採血・関節穿刺・MRIを施行する必要があります。また6歳前後であればペルテス病、12歳前後であれば大腿骨頭すべり症を鑑別に考えながらレントゲン検査などを行っていく必要があります。
予防と治療
安静を基本として、股関節に負荷がかかるようなことはなるべく避けるように指導します。
基本的に予後良好な疾患であり、多くの場合は数日~数週間で自然回復してくることがほとんどですが、症状が長引くようであれば、上記のように他の疾患の可能性もあるので注意が必要です。
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