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変形性足関節症とは加齢に伴い関節軟骨がすり減ってしまうもので、高齢者に多くみられます。症状が進むと足部の痛みが強くなり、日常生活に支障をきたしてしまいます。軟骨は一度減ってしまうと、自然と元の状態に回復するものではないため、症状の進行を予防することがとても大切になります。
基本的には加齢により変形が生じることが多いですが、足関節が緩い、肥満、怪我や他の炎症などに引き続いて生じることが原因として考えられます。
立ち上がりや歩行、階段の上り下りなどで痛みを生じるようになります。また、関節可動域制限や筋力低下などもきたす可能性があり、重度になると可動域制限や痛みのため、日常生活に支障をきたすようになってきます。
問診により、足関節の腫れや痛みの状態を確認します。また、レントゲン検査により足関節の軟骨の摩耗による狭小化や骨棘が形成されていないかなどの確認をします。
基本的には、保存療法で治療を行いながら経過を観察していきます。消炎鎮痛剤の服用や湿布などの外用薬を用いることで炎症や痛みを抑えます。それでも痛みが落ち着かない場合には、関節内注射を行うこともあります。また、足部の形状に問題があったり、特定の箇所にストレスが集中するのを避けるのにインソールが効果を示すこともあります。インソールは当院でも処方及び販売を行っておりますので、ご興味のある方は当院医師までご相談ください。
足関節に起こる問題として、足関節の可動域制限や足関節周囲筋の筋力低下などが生じている可能性があるため、それらに対しての関節可動域や筋力トレーニングを行います。足関節周囲筋のうち下腿三頭筋や前脛骨筋などには足関節の安定性を高める働きが高いため、特に重要な筋肉となります。
また、歩き方の特徴も足関節の緩みに大きく関係してくるため、歩き方に問題がある場合には改善が必要となります。例えば、左右のどちらかに体重が傾いてしまっている、身体が前傾あるいは後傾しすぎてしまっているなどの特徴がみられた場合には、足関節においても体重のかかり方が偏ってしまう可能性が高くなるため注意が必要です。そうした問題点を改善するためには、足部の細かい筋肉まで評価してアプローチしていく必要があります。また、インソールを使用することにより左右均等に歩けるようになれば局所的にかかるストレスは軽減されやすくなるため、痛みの軽減にも期待ができます。