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ご飯を食べたばかりじゃないのにお腹が出ている、太っているわけじゃないのにお腹が出ている、腹筋の筋トレをしているのにお腹が中々凹まない、そんなぽっこりお腹に悩まされている方はいらっしゃいませんでしょうか。そのぽっこりお腹が原因で、長時間立っていると必ず腰が痛くなったりしていませんか。今回は、ぽっこりお腹と腰痛の関連性について話をしてみたいと思います。
①筋肉量が少ない
脂肪は筋肉と比べるとサイズが大きいため、重力に伴い下に垂れる傾向があります。そのため筋肉より脂肪の量が上回るとお腹がぽっこりかつ、下に垂れるような感じになってしまいます。
②姿勢が悪い
普段の姿勢が悪いと、お腹周りにある筋力が低下してしまいます。お腹周りの筋力低下が起きると、内臓を正しい位置にキープすることができなくなってしまいます。それに伴い内臓の位置が下方にずれるため、下腹部がぽっこりと出てしまいます。
①ぽっこりお腹になることにより、お腹の重みで骨盤が前方に傾きます。
②その結果、前に倒れないようにバランスをとろうとするため腰を反る姿勢になります。
③お腹の重みに対抗して、座っている姿勢、立っている姿勢で良い姿勢を保とうとすると常に腰回りの筋肉で体を支えようとします。
そのため、腰の筋肉や関節に長時間負担がかかり、腰痛の原因になります。
①椅子やソファーにリラックスして、もたれかかっているときは痛くない。
②寝ているときは痛くない。
③朝はそうでもないが、夕方ころになると段々腰痛が辛くなってくる。
④動いているときは痛くないが、同じ姿勢で座位や立位姿勢が続くと痛くなる。
⑤中腰で何か作業をしていると短時間で腰が痛くなる。
これらの項目に当てはまる方は、ぽっこりお腹を改善させることによって腰痛も改善する可能性があります。
①太もも前面の筋肉のストレッチ
太もも前面の筋肉が張っている方は骨盤が前に傾きやすくなります。それに対してバランスをとろうとするため、腰を反らすことにより腰への負担が増加してしまいます。ストレッチにて骨盤が前に傾きにくい体作りをしましょう。
片膝立ちになります。膝の角度は90°にしましょう。そして、お腹を軽く凹ませるように力を入れながら、骨盤を前方に移動させ、体重をゆっくり足にかけていきましょう。この際、腰が反らないように注意してください。太ももの前側の筋肉が伸びている状態を10秒間キープしましょう。元の姿勢に戻って、反対側もやりましょう。
②骨盤底筋トレーニング
①のストレッチを行い骨盤が前に傾きにくい状態になったら、次に内臓を下から支えてくれる骨盤底筋を鍛えていきましょう。骨盤底筋の筋力低下により、骨盤内の膀胱・子宮や直腸などの臓器の重さを支えきれなくなり位置が下がってしまいます。そのため、下腹が出てしまうことでぽっこりお腹になってしまいます。内臓を下から支えられるようになることで、腰を反るようにしてお腹の重みを支えずに済むため腰への負担が軽減します。
仰向けに寝転んで、両膝を立てましょう。足の幅は腰と同じくらいの幅に開いて骨盤底筋を締めていきます。ポイントとして、尿を途中でとめるような意識でやってみましょう。この時に注意することは、肛門を締めるような力の入れ方はしないようにしましょう。そのまま3~4秒キープしてから、ゆっくり力を抜いていきましょう。それを10回程繰り返します。
この運動に慣れてきたら、骨盤底筋に力を入れたままその場で跳躍を何回かしてみてください。跳躍中に骨盤底筋が緩まないようになったら上手く意識出来ている証拠です。骨盤底筋を締めながら①のストレッチをするとさらに効率アップです。
③大臀筋トレーニング
②のエクササイズで骨盤を下から支えられるようになったらその正しい位置をキープするために大臀筋を鍛えましょう。大臀筋には、骨盤が前に傾くのを後方に戻す役割があります。この筋肉を鍛えることで、腰を反らさず良い姿勢を保つことが出来るので腰痛改善につながります。
仰向けに寝転がって両膝を立てます。足の幅は腰の幅に広げてください。注意するポイントは足幅を肩幅に広げすぎたり、足をぴったりくっつけたりしないようにしてください。つまさきを浮かせて踵を地面につけ、手を天井方向へ伸ばした後、肩甲骨を寄せましょう。この時、腰が反ってしまうのを防止するためお腹に力を入れてください。腰が反らないようにお腹に力を入れたままお尻を上げ、10秒キープしてください。これを2~3セット行いましょう。
毎日トレーニングを続けていくことは大変ですが、ぽっこりお腹や腰痛などの体の不調の原因は普段の姿勢のとりかたや、普通に生活していたら使いにくい筋肉に刺激を与えることが重要です。①②③のトレーニングをこつこつ実践して、お腹が引っ込んだきれいなスタイル、腰痛改善を目指して頑張ってみてください。
横山医院 理学療法士 高橋 洋平