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肩こりは、身体の悩みとして女性で1位、男性でも2位に挙げられています。現代人の生活スタイルでは、仕事でパソコンを使わない方は少ないでしょうし、学生でもスマホの操作で長時間下を向いているなど、首や肩にかかる負担は昔の生活スタイルと比べるとはるかに増えてきていることは間違いありません。また、現代人はさまざまな情報に触れる機会が多く、それに伴って多くのストレスにさらされています。
過度のストレスは肩関節周囲の筋肉を硬くさせる原因にもなることがあり、場合によっては睡眠障害を引き起こすこともあります。睡眠の質が悪くなると自律神経障害を引き起こすこともあり、交感神経の活動が優位になってしまいます。そうなってくると筋肉の緊張も緩みにくくなってしまうことも考えられ、なかなか改善しない肩こりの原因になってしまうかもしれません。
一般的に肩こりの原因とされる筋肉は「肩甲挙筋」と「僧帽筋」といった筋肉で、これらの筋肉が硬くなり血行不良が長期的に生じると、肩の重さや鈍痛を生じるようになります。痛みが生じると、もともと硬くなっていた筋肉がさらに硬くなってしまい、肩こりがどんどん悪化してしまうといった悪循環に陥ってしまいます。
そもそも「肩甲挙筋」や「僧帽筋」といった筋肉に、どういった時に負担がかかるのでしょうか。理由として考えられるのは、身体に対して頭の位置が前にあることで首や肩の筋肉で頭を支えないといけなくなり、それが持続することで筋肉に負担がかかり、徐々に硬くなっていきます。特に注意が必要なのは座っている時の姿勢で、立っている姿勢と比べると背中が丸くなりやすく、それに伴って頭が前に出てしまうような姿勢が多くなります。肩こりのリスクが高い職業としてはデスクワークや、下を向いて手作業をする仕事などが考えられます。特にデスクワークは猫背の姿勢になりやすく、さらに下を向いて長時間キーボードを打っているので、肩の筋肉が休まる暇がありません。
肩こりの改善のためには、筋肉に対する直接的なアプローチと、日常生活上の環境整備が重要になってきます。直接的なアプローチとしては筋肉に対するマッサージやストレッチ、あるいは温めるなどの方法を用いることで血行不良に陥った部位の血流を改善させることが必要になってきます。仕事の合間でも、1時間に1回程度は首を伸ばしたり肩を回したりといったストレッチを行うことで肩まわりの血流が改善し、肩にかかる負担を減らすことが出来ます。
環境整備では、職場でクッションを利用して座位姿勢を整えたりパソコンの位置を調整したりするなどして、なるべく猫背にならないような工夫をすることが大切になってきます。頭の位置は骨盤や腰の形によってある程度決まってくるので、骨盤を起こして腰を伸ばした姿勢をキープできるような状態をつくることが環境整備のポイントになってきます。