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膝から下には2本の骨があり、内側が脛(すね)の骨『脛骨(けいこつ)』、外側が外くるぶしのある骨『腓骨(ひこつ)』と言います。脛骨は前方から簡単に触る事の出来る骨で、ぶつけるととても痛いですが(通称:弁慶の泣き所)隣の腓骨より太い骨の為、一般的には事故や転倒・転落、スポーツ外傷でも比較的強い衝撃で骨折することが多いです。ただし高齢者の場合は、弱い衝撃でも骨折する場合があります。
近位部骨折とは脛骨の上部(膝に近い部位)の骨折で、何らかの衝撃により大腿骨と脛骨がぶつかる事により脛骨が割れたり、つぶれたりする骨折です。損傷の程度が少ない場合は保存療法が適応されますが、5㎜以上陥没すると膝関節の状態に影響を与えるため手術療法が検討されます。この部位は膝関節と関係が非常に強く、靭帯や半月板の状態もきちんと検査する必要があり、またリハビリにおいても膝の曲げ伸ばしのする可動域の回復や安定性の回復が重要となります。
骨幹部骨折とは脛骨の中間部(すね)の骨折で、交通事故など直接強い衝撃が加わるだけでなく、足首を固定されたまま強くねじられるなどの力でも骨折することがあります。こちらも状態によって手術適応となります。この部位には『足首・足趾』を動かす筋肉・神経・血管が密集しており、これらの状態が骨の状態と共に非常に大切になります。きちんとした診断・治療と同時に早期からの計画的なリハビリがとても大切です。
遠位部とは脛骨の下部(足首に近い部分)の骨折で、足首が強くねじられたり高所から飛び降りて上下に強い力が加わったりして骨折することがあります。こちらも状態によって手術適応となります。この部位の骨折は直接『足首・足趾』の動きと安定性に影響を与える部位の為、骨折の状況をしっかり把握して治療を進めることが重要です。
骨折の治療は第一に『骨折の程度』を知ることが大切です。はじめは必ず医療機関に受診しましょう。手術が必要なら大きな病院、必要無ければ当院のような町のクリニックで治療が必要です。そして日常生活やスポーツに復帰するためには『骨の治癒の状態』をみながら、早期のリハビリが重要です。治療やリハビリでお困りの方は、ぜひ一度受診してご相談下さい。