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歩行車の重さや大きさなど様々な種類の中から上手に選ぶ方法

【歩行車とは】

歩行車とは主に屋外を歩く際に使用する歩行補助具で、足腰の負担の軽減、バランスのサポート、痛みの緩和、荷物の運搬、歩行中に休憩するための椅子として使用されます。歩行車はとても種類が多く、どうやって選んだらよいかわからないことが多いと思います。そこで、今回は歩行車の選びの基本的なポイントを紹介していきたいと思います。

 

歩行車のイラスト

ポイント1 重さを選ぶ

車重は軽い方が、段差や坂の上り下りや公共交通機関の乗降車、車の積み降ろしなどが行いやすくなります。しかしながら、車体が大きいものや頑丈なもの、多機能なものは車重が増加する傾向がありますので、身長が高い方や体重が重い方の場合は必然的に車重が重くなる傾向にあります。逆に、極端に軽い物は華奢で不安定なものが多くなりますのでご注意下さい。

 

ポイント2 サイズを選ぶ

・握りの高さ

握り手の高さの目安は身長÷2+10㎝前後とされています。握りの高さの調整幅が範囲内であるかご確認ください。体格に対してコンパクトなサイズの歩行車を選ぶときは特に注意が必要です。

 

・座面幅

座る機能を使用する場合は、座った時のお尻の幅を測って選ぶ方と良いでしょう。体格に対してコンパクトなサイズの歩行車を選ぶときは、特に注意が必要です。

 

ポイント3 ブレーキのタイプを選ぶ

両輪ブレーキ、左右独立式ブレーキがあります。両輪ブレーキは片方の手でブレーキを握ると両輪にブレーキがかかる構造のもので、握力が弱い場合や一方の手の機能に問題がある方に適しています。ただし、右と左のブレーキの強弱を別々に操作することはできないため、左右ブレーキの強弱により舵取りをしたい場面(下り坂など)で使いにくいという特徴があります。片方独立式ブレーキは、右は右車輪、左は左車輪とそれぞれ独立してブレーキが掛けられる構造のもので、ブレーキのかけ加減で歩行器を操作して走行するのに便利です。

 

ポイント4 前輪の本数を選ぶ

前輪が左右2輪ずつ計4輪タイプのものと、左右1輪ずつ2輪タイプのものがあります。2輪タイプのものは道路の溝(側溝の蓋など)に車輪が落ちにくい特徴があります。1輪のものは2輪タイプに比べ砂利道などの不整地における走破性が高いのが特徴です。使用する予定の路面の形状から選ぶと良いでしょう。

 

ポイント5 前輪の大きさを選ぶ

車輪が超えられる段差の目安は直径の1/3程度と言われています。車輪の小さなものを選ぶと、道路の凸凹に前輪が引っかかり歩きにくくなります。凸凹の多い道を想定する場合では、直径20㎝前後の大きいサイズを選ぶと良いでしょう。

 

ポイント6 前輪の回る角度を選ぶ

前輪の回る角度により安定性や小回り性が変わります。0°→45°→60°など調整が可能なものも多いです。0°は方向転換を行いにくく取り回しが悪いですが、直進安定性は高くなります。逆に、360°など前輪の回る範囲を大きくすると小回りが利くようになりますが、その分不安定になります。実際に使用しながら回る角度を調整していくことが良いと思います。調整範囲の幅がある程度あるものを選ぶと良いでしょう。

 

ポイント7 収納サイズから選ぶ

多くの歩行車は折りたたむことが可能で、カタログ等にも折り畳み時のサイズが掲載されております。自宅の保管場所や車のトランクの大きさを確認してから選ぶと良いでしょう。また、自宅保管時に立てかける場所が無い場合は、折りたたんだ時に自立するタイプを選ぶと良いでしょう。

 

ポイント8 介護保険を活用する

要介護認定を受けていらっしゃる場合、歩行車はレンタルが可能となります。レンタルの場合だと、合わなかった時に他商品への交換が可能です。また、修理や交換の場合に追加料金なく福祉用具業者の訪問対応が受けられますので、最初から購入せずにレンタルで自分に合った歩行車を探すことをお勧めします。

 

歩行車の使い方の説明を受けている高齢女性のイラスト

【おわりに】

当院では、通院が困難な方々に対する医療支援も「町医者」の重大な役割ととらえ、訪問診療(内科医、整形外科医)や訪問リハビリテーション、訪問看護に力を入れております。歩行車の選び方に悩まれた場合は、ぜひ当院理学療法士までご相談ください。

 

横山医院 理学療法士  横山 武生

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